料理から宇宙を語れますか?

サイエンス

おはようございます。コランダムです。手前味噌ながらどんな話題にも対応できるよねと評判だったりします。 もちろん引き出しもそれなりにはありますが、タネも仕掛けもあるわけで。

料理は科学だって話はよく聞きますよね。 
・肉やトーストをこんがり焼くと美味しくなる「メイラード反応」
・パスタのゆで汁をオイルと混ぜる時の「乳化、エマルジョン」
・美味しい出汁をとるにはお作法を守って「抽出」
これらの話は化学の範疇で語られますよね。

生物学的な話になると
・野菜を切るときは維管束に注意して味・触感をコントロール
・魚をさばくときには骨格や内臓の分布を知っていると有利ですよね
・リンゴといっしょに置いたキウイが早く熟すのは成長ホルモン的働きをするエチレンガスによる現象
野菜はまだ生きている、肉や魚は腐敗や発酵に現在進行形で変化しているあたり、生物学的特徴を知っているだけで食材の取り扱いに明るくなるでしょう。

物理学的な話ももちろんあります。
遠赤外線で焼くとなぜ中まで火が通りやすいのか
電子レンジでなぜ温まるのか
冷凍するとベシャっとなってしまうのは何故か
これらの知識があると、どのレシピにはどの調理法が最適なのか、レシピの応用として調理法をアレンジしてみるとか、料理の幅がぐっと広がります。

将来、「ミシュランの星を掲げるシェフになるんだ!」とか「パティシエになってオリジナルスイーツが自慢のカフェを開くんだ!」とか、夢見る子供たちよ。
「だから理科なんて勉強しない!料理の修行に一直線だ!」ではなく、だからこそ理科を学んでほしいと思うのですよ。料理は物理現象の複合体であり、化学反応の連鎖であり、生物学の博覧会なのだから。

閑話休題、宇宙はどこに行った?
どこに行ったのでしょう?ヒントはあなたが今居る場所です。
ご自宅?
学校?
職場?
日本?海外?

いいえ、あなたが居るのは宇宙です。宇宙の片隅にある太陽系の第三惑星、小さな地球という星のどこかにいるはずです。(2021年現在)
宇宙飛行士だって、地球圏内からはまだ飛び立っておりませんし。よほどの例外を除いて地球にいらっしゃる皆さんのはずです。

だからなんだって?
そうおっしゃらずに。料理をする現場がまさに宇宙の一角であることって実は見落としがちな話です。もっとも料理に限ったことではありません。我々は地球に暮らしているのではなく、宇宙の一角の地球という星に住んでいるのだから、料理の現場どころか人生のすべてが宇宙の法則によって支配される宿命にあるのです。

唐突な風味を感じてしまうかもしれませんが、「熱力学第二法則」ってご存じでしょうか?
「エントロピー」という考え方に密接にかかわる重要で謎めいた法則です。この熱力学第二法則によれば夢の「永久機関」は実現しないことが証明されてしまう、そんな非情な法則でもあります。
この「エントロピー」ってものは常に増え続けています。「エントロピー」が増えるとどうなるか、平たく言えば「バラバラで乱雑な状態」になります。ぐうたら暮らしていると、あなたのお部屋はあっという間に汚部屋になってしまうでしょう?散らかすのは簡単なのに、掃除するのって難しい。これは宇宙の法則だってこと。

「熱力学第二法則」は最先端科学でも完全に証明されたわけではなく、いまだに多くの科学者が研究に勤しんでいる大きな課題なのだけど、有力な話として「エントロピーが増対し続けるのは宇宙が光の速度で膨張し続けているからだ」ってのがあります。
いよいよ大詰めに近づいてまいりました。

あなたは今、お鍋で汁物を調理しています。ちょっと味が薄いかな?塩を一つまみパラり。
おたまでぐるっとかき混ぜて、、、ちょうどいいお味!
・・・・・・・・・
ちょっとまって!
塩はなぜ溶けてあっという間に汁全体に混ざったの!?
「それはね、宇宙が光の速度で膨張しているからだよ(キリッ)」

私たちは宇宙に生きているんだから、たいていのことは宇宙の法則に絡めて語れるんだよね。
日常生活っていうのは、宇宙の法則=物理や化学や生物学、何といっても数学の塊なので、いい具合に話題の中のエッセンスを引っかければ、あとは宇宙まで一直線に引っ張るのも視点を転換して話を広げるのも、案外難しくないものなのです。

究極のライフハックは自然科学。そんなお話。

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